FCPS Budget Process in Japanese

日本語イマージョン存続サポートのための基礎知識

まず最初に、この資料はJIの保護者である日本人の方たちへ向けて、その中でも特に言語の違いのために状況をつかみかねていらっしゃる方たちへ向けて、JCCの許可を受けてJIの一保護者がボランティアで作成したものです。他にも、JI存続の為にできる限りのサポートをしたい気持ちや語学力はあっても、仕事や小さなお子さんの育児のために情報収集に時間が割けない方も大勢いらっしゃることと思います。そのような方たちのために、できる限り日本語でわかりやすく状況や専門用語を説明し、基本的な情報不足による不安を軽減し、みなさんがサポートに関わりやすくすることを目的としています。

最初に知っていていただきたいのは、FCPSは現在大変な財政赤字に見舞われている、という事実です。FCPSは8年前から大幅なプログラムの削減やコストカットに取り組んできました。その結果、2007年以前に比べ、現在では生徒数一人に対し約$1000も予算が少なくなっているのです。FCPSではすでに2000人以上の従業員を解雇し、その教育施設の半分以上はすでに収容できる生徒数を超えていて、現在約21,160の生徒が仮設校舎で授業を受けています。本来なら校舎は25年ごとに補修工事が必要なのですが、このままだと42年に一度になるだろうと予想されています。

2016-2017年度の予想赤字額は$50M~$75M(50~75億円!)とも言われていて、現在FCPSでは大規模な予算カットを余儀なくされています。このため、委員長のDr.Garzaは、ほぼすべてのプログラムにおいて、痛みを伴う予算カットが行われだろう、と発言しています。

この巨額赤字の主な原因の一つは、ものすごい速さで増え続けている生徒数(過去8年間で22,000人もの増加)です。さらに英語を母語としない移民や貧困層の急激な増加によって、FCPSでは現在約8ヶ国語でのサービスが必要とされ、無料のスクールランチの受給生徒数も急激に増加、その他ESOLの生徒数や各種の特別教育が必要な生徒数も増加している、といった背景があります。このようなサービスはどれも連邦政府の法律により公立学校では施行が義務付けられており、予算をカットすることはできません。他にも赤字の主な原因としては、従業員の年金額の増加や、従業員の給与額の増加なども挙げられています。

FCPSの予算の70%はFairfax Countyからきていて、その大半は住民からの固定資産税が財源です。また予算のVA州政府からは23%のみで、これは周辺の他のCountyに比べ低い数字だそうです。残りの7%は連邦政府からの予算、County外からの生徒からの授業料、施設の貸し出し料金などです。予算の内訳を更に詳しく知りたい方はFCPSのHPでご確認さい。

参考ビデオ An Explanation of the FCPS Budget

1.Fairfax County 教育委員会の2015-2016年度予算案作成のスケジュール

・2015年11月9日にBudget Task Force*1による Recommendations(予算案)が公開されました。この15ページと18ページに、イマージョンプログラムの削除により$1.9Mの予算削減が可能だとかかれています。予算案には$50M削減案と$75M削減案の2種類が示されていますが、その双方において、特別委員のメンバーやFCPS従業員、PTA、市民の77%~87%がイマージョンプログラムの削除に同意してると書かれています。

*1 Budget Task Forceとは、2016-2017年度予算において多額の予算赤字が見込まれるため、プログラムの削除や再編成を検討するために、FCPSがBoardとは別に設置した第三者特別委員会です。メンバーの内訳は校長、教師、カウンセラー、ソーシャルワーカー、PTA役員などの学校関係者のほかにも、商工会議所のビジネスリーダー、地元政府の行政官などの36人で構成されています。

この予算案では個々のプログラムの有用性や評価は考慮されておらず、削除により影響を受ける生徒数、影響を受けるFCPSの従業員数、一時的なものではない永続的な予算の削減、基本的な教育システムへ及ぼす影響、公衆から寄せられた意見などが考慮されたものとなっています。尚、この予算案の作成過程は公になっていないため、委員たちの間でどのような議論が行われたかを私たちは知ることができません。

http://www.boarddocs.com/vsba/fairfax/Board.nsf/files/A4823767084D/$file/FY%202017%20Budget%20Task%20Force%20Recommendations1.pdf

・2016年1月7日 委員長による予算案の公開

FCPS委員長であるDr. Garzaが前述のRecommendationや公衆からの反応を基にして作成した予算案を公開します。これをたたき台にして、その後委員会において討議が行われることになり、委員長が示す予算案は大変重要な意味を持ちます。ここでもイマージョンの削除が明記された場合は、その後の公聴会で代表者がスピーチをしたり、さらなるメール攻勢、デモ運動などをする必要が出てきます。

・2016年1月11日 FCPS予算委員会

・2016年1月25日 公聴会 Public Hearings(代表者が意見を発表することができます)

・2016年2月4日 それまで討議と公衆からの意見を元に、再度2016-2017年度予算案が公開されます

・2016年3月14日 FCPS予算委員会

・2016年5月12日 2016-2017年度最終予算案が公開されます。

・2016年5月26日 FCPSの委員により投票が行われ、予算案が施行されます。

2.現時点でJI保護者である私たちに何ができるのか?

a. PTA,JCC,FLAGS主催のミーティングに出席すること。

既にJCCからスケジュールが送られてきていると思いますが、この先の3週間で4つのミーティングが予定されています。その全てに出席できれば理想的ですが、お忙しい中それが難しい場合、最も重要な12月7日(月)pm7:15~のFox Mill PTAミーティングだけでも、是非ともご出席をお願いします !

☆なぜ12/7のミーティングが最も大事なのか?

この日は学区の代表委員であるPat Hynes氏が午後8時頃から出席され、11月23日のPTAミーティングで保護者から出された予算案への質問や意見を基に、Fox MillのPTA Special Committee on FCPS Budget Proposal*2(予算案特別委員会)がプレゼンテーションを行い、それに対しHynes氏から回答のプレゼンテーションがあります。その後は参加者とHynes氏の自由な質疑応答の時間となります。

委員や代表者ではない私たち一般の保護者が、直接FCPSの委員に対して自分の意見を表明できる機会はほとんどないため、この日はJIの保護者にとって「JI削除反対」の熱意をアピールするための貴重な機会となります。そのため、できる限りたくさんのJI保護者の方にご参加いただきたく、更に言うと、お母さんだけでなく、できるだけ多くのお父さんたちに是非ともご参加をお願いしたいです。このような学校関係のミーティングに父親が出てくるというのは、それだけでも委員に本気度が伝わりますし、正直なところ発言の重みも増すからです。

予備知識として、Hynes氏は2012年からFCPSの委員を勤められていて、現在は議長も勤められている、予算案にも影響力のある方です。彼女は自分が教師だった過去の経験から、これまでずっと「クラスサイズを大きくしない」という哲学を持って委員をしてこられました。つまり、彼女の優先順位としては、JIの存続よりは、GE側の意見のほうが重要度を持っていることになります。そのような背景もあるため、JIの保護者はせめて数だけでも多く参加していただけたらありがたいです。

*2 予算案特別委員会とは、Fox Mill ES全体のPTAを代表するものであって、特に日本語イマージョン(JI)を擁護するための組織ではありません。JI以外のGeneral Education(GE)の保護者からの意見や質問も平等に扱う必要があるため、例えばGEの保護者からJIの削除に賛成する意見があったとしても、それも公平に扱われます。JIの立場を擁護できるグループはJCCだけです。

☆そのほか3つのミーティングについて

・11月30日(月)@Fox Mill ES pm7:00~ Fairfax FLAGS主催の作戦会議。これはFairfaxのイマージョンプログラム全体として、この先どのような対応が効果的か、また過去にどのようなやり方が効果的だったのかを、FLAGSのリーダーシップの元で話し合うものです。

・12月2日(水)@Laurel Ridge ES pm7:00~ Fairfax County全体のPTA総会。今回のRecommendationに対する対策を協議するものです。ここではイマージョン存続が中心的な議題ではなく、FCPSのプログラム全般にわたって広範囲な話し合いが行われます。

・12月9日(水)@Fox Mill ES am9:00~ JCCのミーティング。これまでの会議で話し合われた内容の説明と、JCCメンバーたちによる自由な話し合いの場になります。

b. FCPS委員長であるDr.GarzaとHynes氏に直接メールを送る。

1月7日に発表されるDr.Garzaの予算案は、予算委員会での討議、前述のRecommendation、公衆からの意見、プログラムの評価など、あらゆる観点を考慮して作成されます。彼女は今年の5月からすでに予算案の作成を開始していて、そろそろ最後の仕上げに取り掛かかる時期です。Recommendation公表後の予算委員会やインタビューにおいて、彼女は「私は公衆からの反応を待っている。それを考慮して予算案に反映させる」と話しています。彼女の予算案は年末には完成され、来年1月7日には公表されます。そのため、私たちの反対の意思を予算案に反映させるためには、b.メール、c.自分なりの予算案の作成、d.嘆願書へのサインの3つともを、できれば12月上旬までに、遅くとも12月中旬までには実行する必要があります。

意見書メールの書き方ですが、現在JCC委員がテンプレートを準備中で、来週には皆さんの基に配布される予定です。このような意見書のテンプレートはさまざまな型がありますが、専門家に聞いたところ、今回のような状況ではあまり難しく考える必要はないとのことです。最も重要なことは「JI削除に反対」の題名で、できる限り多くのメールを送るということであって、内容は各自が思うところを自由に書いていただいて大丈夫です。このような公的機関のパブリックコメントの編集経験のある人に話を聞いたところ、Number Gameとの答えが返ってきました。つまり、意見書の数がとても大事になります。

内容ですが、例えば最も書きやすいのは「イマージョンプログラムがなぜ自分たち家族や学校、コミュニティーにとって重要なのか?」といった個人的なストーリーを短く伝えることはとても効果的です。更に、できるかたはFCPSの予算に対する自分なりの意見や提案を加えていただいたり、以下のc.予算作成ツールで作った予算案の結果を加えるというのも効果的でしょう。どちらにしても、読む側も短期間に何千というメールを受け取るわけなので、議論する場合もあまり長くはせず、シンプルに自分の意見を表明したものを送ればそれで十分だということです。メールのあて先はDr.Garza SuperintendentGarza@fcps.edu と、ccでPat Hynes Pat.Hynes@fcps.edu になります。

c.自分なりの予算作成ツール

http://www.fcps.edu/news/fy2017/budget-tool.shtml

「The Budget Proposal Tool」は、来年度の予算において大赤字が予想されるため、FCPSが公衆からの意見を集めてそれを参考にするため、私たち一人一人が予算案を作ることができるオンラインツールです。これはFCPSの保護者(夫婦で2つ出すことができます)だけではなく、学生や納税者である一般市民も参加することができます。大きなお子さんがいる方は、お子さんの名前で提出することも可能です。

ここではFCPSのプログラムや諸経費を、作成者が自らの優先順位に沿って設定することができますが、従業員(教師も含める)の健康保険、従業員の年金、外部委託の費用、Fairfax County政府のSmart/Shared Servicesの費用の4つは項目に含まれておらず、それを各自の予算案に反映させることはできません。

委員長のDr.GarzaとFCPS委員会、Budget Task Forceは、このThe Budget Proposal Toolの結果を重要視していて、予算案にも反映させると繰り返し発言しています。公衆からのレスポンスにおいてイマージョンプログラムの削除に大多数の人が賛成している現実から見て、ただでさえ人数の少ない言語のイマージョンは、大変不利な立場にあるといえます。是非こちらも提出していただけますよう、よろしくお願いいたします!

d. 嘆願書にサインする

Fox Mill PTAとJCCでは、イマージョンプログラム削除に反対の意向を伝えるため、以下の二つのぺティション(嘆願書)にサインをするよう、保護者に呼びかけています。

ペティションこちら

e. Fairfax FLAGSに参加する(オプション)

Fairfax FLAGSとは、Foreign Language Advocacy for Great Schoolsの略で、Fairfax Countyのイマージョンプログラム全体の支持団体です。私たち保護者がPTAやJCCに登録して情報を受け取ることは基本ですが、この先予算案をめぐってイマージョンプログラムのサポート運動が来年5月まで続くことになると、Fairfax FLAGSが先頭に立って作戦を立ててFCPS予算委員会と戦っていくことになります。この団体の情報を知りたい方はFacebook上にあるFairfax FLAGSへの登録が可能です。

https://www.facebook.com/groups/323264165510/

最後にホリデーシーズンが始まってお忙しい中、ミーティングに参加をしたり、予算案を提出したり、慣れない意見メールを書くのは大変かと思います。しかしこうしてJIの保護者が委員長に意見を送って反対の意思をアピールをしなければ、今回の予算委員会ではイマージョンをサポートしてくれる委員がいない上に、ただでさえ人数の少ないJIが大規模な予算カットを生き残ることは厳しいと予想されます。何卒、皆様のご協力をいただけますよう、よろしくお願いいたします。

筆者自身JIの保護者として日が浅いことと、数日の間に家事と育児の合間に急いで情報を集めたため、ここでは限られた情報しか載せられませんが、とにかく今は時間がありません。1月7日に委員長からの予算案が提出されて、そこでもイマージョンの削除が明記された場合、公聴会などでそれを覆すのは容易なことではありません。メールやThe Budget Proposal Tool 、ミーティングでの委員へのアピール、嘆願書などは、どれも遅くとも12月中旬までには行動を起こさないとスケジュール的に間に合いません。

この資料には至らない点も多々あるかと存じますが、その点はご理解をいただけますよう、何卒お願い申し上げます。基本的にこの資料に書いてあることはほとんどFCPSのHPから翻訳した内容ですが、急いで作ったため間違っている点もあるかもしれません。ご意見、ご質問、お気付きの点がある場合は、JCCではなく、お手数ですが直接著者までお知らせくださいますよう、重ねてお願い申し上げます。

2015年11月28日
Fox Mill ES JI 保護者
星希hopelambrecht@yahoo.com